中古で買ったレッツノートに Ubuntu をインストールした方法
前書き
随分久しぶりに中古パソコンを買った。パナソニックのレッツノート CF-LX5 (細かい型番は CF-LX5PDTVS) である。
このパソコンに Ubuntu 20.04.3 のデスクトップ版をインストールし、普段の仕事のサブパソコンとして使うつもりです。いわゆる BYOD というやつです。
会社からは ThinkPad (Windows 11) が支給されていますが、1 台より 2 台にしたほうが業務効率を上げられると判断して購入した。
Teams をインストールして社内コミュニケーション用途に使うのと、ちょっとしたブラウジングにも使う想定である。
Windows 10 Pro 64bit がインストールされていてサクサク動く様子はあったのですが、あまり Windows が好きでないこともあり、今回は Ubuntu を上書きインストールして使おうというわけです。
ちなみにこの CF-LX5 は、なかなか良いノートパソコンですね。A4 サイズのノートパソコンがほしかったのでこれにしたのですが、軽く感じます。いま、中古で A4 ノートがほしいならおすすめですね。 と思ったのですが、この CF-LX5 は、メモリー増設ができないらしいので軽い OS を入れて軽い用途にしか使えない可能性があり、あまりオススメできないかなという意見に変わりました。
【2022 年 5 月 1 日追記】メモリー 4GB しか積めないというデメリットはありますが、CF-LX5 は A4 サイズのノート PC ですが、軽いです。これは良いことだと思っています。あとバッテリーの持ちも良いと感じています。
【2022 年 5 月 28 日追記】このパソコンで当ブログの記事を書くことが増えてきましたが、メモリー 4GB でもブログ書くことにおいてストレスを感じることはないですね。普段は仕事用のデスクに置いてあるのですが、AC アダプターを外してキッチンのテーブルでブログを書くことが多いです。こういうときに軽くてバッテリーの持ちが良いノートパソコンはやっぱり良いと実感しています。
過去記事を参考に Ubuntu をインストールしてみる
さて。中古パソコンに Ubuntu をインストールするのが久しぶりな気もするので、私のブログの過去記事を参考にやってみようと思う。
何はともあれ最初にやることは Ubuntu の OS イメージをダウンロードすることだ。OS イメージをダウンロードして USB メモリーにコピーする。ここまでの作業は、現在の我が家のメインパソコン (私用) である MacBook Pro で行う。
Ubuntu をダウンロードする
ここは普通に Ubuntu 公式サイト にアクセスしてダウンロードするだけ。Downloads ディレクトリにダウンロードできた。
$ cd Downloads/ $ pwd /Users/hoge/Downloads $ ls -l ubuntu* -rw-r--r--@ 1 hoge staff 3071934464 Dec 31 16:14 ubuntu-20.04.3-desktop-amd64.iso $
ダウンロードした Ubuntu のイメージを USB メモリーにコピーする
参考にする過去記事: [Peppermint] インストールイメージを MacBook Air でダウンロードして dd で USB メモリーに焼く。
USB メモリーを MacBook Pro に挿す
我が家の環境では MacBook Pro に USB ハブみたいなのを接続しているので、そこに USB メモリーを挿すが、挿すまえに diskutil list コマンドを叩く。
$ diskutil list
/dev/disk0 (internal, physical):
#: TYPE NAME SIZE IDENTIFIER
0: GUID_partition_scheme *500.3 GB disk0
1: EFI EFI 314.6 MB disk0s1
2: Apple_APFS Container disk1 500.0 GB disk0s2
/dev/disk1 (synthesized):
#: TYPE NAME SIZE IDENTIFIER
0: APFS Container Scheme - +500.0 GB disk1
Physical Store disk0s2
1: APFS Volume Macintosh HD - Data 121.4 GB disk1s1
2: APFS Volume Preboot 383.3 MB disk1s2
3: APFS Volume Recovery 1.1 GB disk1s3
4: APFS Volume VM 4.3 GB disk1s4
5: APFS Volume Macintosh HD 15.7 GB disk1s5
6: APFS Snapshot com.apple.os.update-... 15.7 GB disk1s5s1
/dev/disk2 (disk image):
#: TYPE NAME SIZE IDENTIFIER
0: GUID_partition_scheme +79.1 MB disk2
1: Apple_HFS GoogleJapaneseInput 79.1 MB disk2s1
$
ここで USB メモリーを挿してもう一回 diskutil list コマンドを叩く。
$ diskutil list
/dev/disk0 (internal, physical):
#: TYPE NAME SIZE IDENTIFIER
0: GUID_partition_scheme *500.3 GB disk0
1: EFI EFI 314.6 MB disk0s1
2: Apple_APFS Container disk1 500.0 GB disk0s2
/dev/disk1 (synthesized):
#: TYPE NAME SIZE IDENTIFIER
0: APFS Container Scheme - +500.0 GB disk1
Physical Store disk0s2
1: APFS Volume Macintosh HD - Data 121.4 GB disk1s1
2: APFS Volume Preboot 383.3 MB disk1s2
3: APFS Volume Recovery 1.1 GB disk1s3
4: APFS Volume VM 4.3 GB disk1s4
5: APFS Volume Macintosh HD 15.7 GB disk1s5
6: APFS Snapshot com.apple.os.update-... 15.7 GB disk1s5s1
/dev/disk2 (disk image):
#: TYPE NAME SIZE IDENTIFIER
0: GUID_partition_scheme +79.1 MB disk2
1: Apple_HFS GoogleJapaneseInput 79.1 MB disk2s1
/dev/disk3 (external, physical):
#: TYPE NAME SIZE IDENTIFIER
0: GUID_partition_scheme *15.6 GB disk3
1: EFI EFI 209.7 MB disk3s1
2: Apple_HFS USBstick 15.3 GB disk3s2
$
2 回目に叩いた diskutil list で /dev/disk3 と表示されているのが USB メモリーだと判断できる。16 GB の USB メモリーだからそれに近い値 (15.6 GB) と表示されていることからも確認ができる。
df -h で USB メモリーが自動でマウントされちゃってないかを確認する。
$ df -h
Filesystem Size Used Avail Capacity iused ifree %iused Mounted on
/dev/disk1s5s1 466Gi 15Gi 332Gi 5% 575614 3485380880 0% /
devfs 198Ki 198Ki 0Bi 100% 686 0 100% /dev
/dev/disk1s4 466Gi 4.0Gi 332Gi 2% 5 3485380880 0% /System/Volumes/VM
/dev/disk1s2 466Gi 366Mi 332Gi 1% 1985 3485380880 0% /System/Volumes/Preboot
/dev/disk1s6 466Gi 2.4Mi 332Gi 1% 18 3485380880 0% /System/Volumes/Update
/dev/disk1s1 466Gi 113Gi 332Gi 26% 2104568 3485380880 0% /System/Volumes/Data
map auto_home 0Bi 0Bi 0Bi 100% 0 0 100% /System/Volumes/Data/home
/dev/disk2s1 75Mi 63Mi 12Mi 84% 4 4294967275 0% /Volumes/GoogleJapaneseInput
/dev/disk3s2 14Gi 61Mi 14Gi 1% 547 4294966732 0% /Volumes/USBstick
$
/dev/disk3 (厳密には /dev/disk3s2) が自動的にマウントされている。dd を叩く前にはアンマウントしたほうが良いはずだからアンマウントする。
$ diskutil umount /Volumes/USBstick/ Volume USBstick on disk3s2 unmounted $ df -h Filesystem Size Used Avail Capacity iused ifree %iused Mounted on /dev/disk1s5s1 466Gi 15Gi 332Gi 5% 575614 3485361160 0% / devfs 198Ki 198Ki 0Bi 100% 686 0 100% /dev /dev/disk1s4 466Gi 4.0Gi 332Gi 2% 5 3485361160 0% /System/Volumes/VM /dev/disk1s2 466Gi 366Mi 332Gi 1% 1985 3485361160 0% /System/Volumes/Preboot /dev/disk1s6 466Gi 2.4Mi 332Gi 1% 18 3485361160 0% /System/Volumes/Update /dev/disk1s1 466Gi 113Gi 332Gi 26% 2104576 3485361160 0% /System/Volumes/Data map auto_home 0Bi 0Bi 0Bi 100% 0 0 100% /System/Volumes/Data/home /dev/disk2s1 75Mi 63Mi 12Mi 84% 4 4294967275 0% /Volumes/GoogleJapaneseInput $
アンマウントできた。これで dd を叩いて OS イメージを USB メモリーにコピーする準備ができた。
dd で OS イメージを USB メモリーにコピーする
USB メモリーにコピーするのに少々時間がかかる。以下のようにして dd コマンドを実行する。
$ sudo dd if=./ubuntu-20.04.3-desktop-amd64.iso of=/dev/disk3 bs=16k
Password:
187496+0 records in
187496+0 records out
3071934464 bytes transferred in 1222.536987 secs (2512754 bytes/sec)
$
今回は 1222 秒 (20 分くらい) かかったようだ。
MacBook Pro にこんなポップアップが出たので Eject をクリックする。そして USB メモリーを MacBook Pro から抜き取る。
ここまでで作業を一段落しても、続きは明日とかにしても良い。一気に全部やる必要はないからね。
レッツノートを USB メモリーに入れた Ubuntu で起動する
USB メモリーから起動するように BIOS の起動設定を変更する
Ubuntu の OS イメージをコピーした USB メモリーからパソコン (レッツノート) が起動するように設定しておく必要がある。
レッツノートの電源を ON にして panasonic ロゴが表示されているときに F2 ボタンを押そう。そうすると BIOS の設定画面になる。
キーボードの → を押して、[情報] タブから [起動] タブに移動。
[起動] タブに移動してきたら、[UEFI 優先度] のところを開く。このあたりの操作はマウスではできないので、キーボードの ↑ ↓ ボタンで移動して、エンターキーを押すと選択できると思う。
[UEFI 優先度] を開くと、以下のように 3 つの設定が出てくるので以下のように設定する。
注:上記画像の右の方に [F5/F6: 値の変更] と表示されている点に注目してください。設定値は F5 ボタンか F6 ボタンを押して変えれば良いのです。
- ハードディスク UEFI 起動 —> [無効]
- LAN UEFI 起動 —> [無効]
- USB UEFI 起動 —> [有効]
このように変更したら、F10 ボタンを押す。そうすると、[設定の変更を保存して終了しますか?] という表示が出る。このときに、USB メモリーをレッツノートに挿し、それで [はい] を押す。
そうするとレッツノートが再起動し、USB メモリー内の Ubuntu のイメージで起動してくる。
ここで疑問に思った人がいるかもしれない。[ハードディスク UEFI 起動] を [無効] にしてしまったら後々困ったことになるのではないか?と。その通りです。ここでは一時的に設定を変更しているのです。Ubuntu のインストールが終わったらこの設定はもとに戻します。これについては本投稿の下の方で説明します。
Ubuntu のインストールの流れ
USB メモリーから Ubuntu が起動してくると Welcome な画面が表示される。[日本語] を選ぶことで日本語表示になり、以下の画面になる。インストールするか、ちょろっとおためし的に使ってみるかの二択である。今回は [Ubuntu をインストール] をクリックした。
キーボードレイアウトについての画面だ。今回以下のように自動認識されていたので、そのまま [続ける] をクリックした。
次が Wi-Fi 接続である。Ubuntu をインストールするときにインターネットから必要なものをとってきながらインストールしてくれる。我が家の Wi-Fi 電波をクリックしてパスワード入力して接続。[続ける] をクリックした。
特に触らず、[通常のインストール] にチェックを入れ、[Ubuntu のインストール中にアップデートをダウンロードする] にチェックを入れ、[続ける] をクリックした。
次が、インストールの種類。
いつもなら、Windows の領域を潰して Ubuntu をインストールするのですが、今回は [Ubuntu を Windows Boot Manager とは別にインストール] にチェックを入れ、Windows と Ubuntu を共存させることにした。ときどき Windows を私用で使いたくなる可能性もあるかもしれないと思ったので。
次も Windows を残すかどうかに関連する内容っぽいのが出てきた。ここは何も触らず [インストール] をクリックして進めた。
[ディスクへの変更を書き込み、継続しますか?] という確認画面が現れた。[続ける] をクリックした。
もういっちょ確認が出てきた。[続ける] をクリックした。
どこに住んでいますか?と聞かれる。[Tokyo] が選ばれていたのでそのまま [続ける] をクリックした。
ユーザー名、コンピューター名、パスワードを入力して [続ける] をクリックする。
インストールがはじまった!しばし待つ。
インストールが終わったので再起動する。
再起動が始まる前に小さい文字で、
Please remove the installation medium, then press ENTER:
と表示された。USB メモリーを抜いてからエンターを押してくださいという意味だ。その通りにすると再起動が始まる。
レッツノートの BIOS 設定をもとに戻す
再起動すると、Ubuntu は起動せず以下の画面になるが、これは想定動作である。
Ubuntu をインストールするためだけに BIOS の設定を変更していましたが、それをここでもとに戻す必要があります。
[情報] タブから [起動] タブまで移動し、設定を以下の画像のように元に戻して、F10 ボタン押して保存 + 再起動します。ポップアップで [設定の変更を保存して終了しますか?] のような確認画面が出たら [はい] を選択してエンターキーを押す。
そうすると、やっと Ubuntu が起動してくるわけである。
上記のユーザー名をクリックして、パスワードを入力すると Ubuntu にログインできる。
あとは自由である。
この Ubuntu をしばし使ってみた感想
このレッツノートはメモリーが 4GB しか搭載されていない。が、サブ PC と使う分には十分だと感じている。Google Chrome もインストールできたので僕好みの環境がセットアップできた。
もうずっとリモートワークが続いているので、家で仕事している時にこのパソコンは使っているが、主な用途は YouTube で Live ニュースを流しっぱなしにすること。w 音量を小さめにして世界のニュースをちらちら見ながら本業の仕事をするというわけである。
あとは Linux 環境からなにか確認したい時に dig コマンドや curl コマンドを叩くのに使っている。仕事のメイン PC である Windows パソコンで作業はしつつ並行して Linux でなにか確認したい時、そういうときにサブ PC が役に立つのだ。