[RTX1100] lan3 インタフェースを WAN 側にし、DHCP で IP アドレスを動的に設定する。

RTX1100 には lan1, lan2, lan3 インタフェースがありますが、lan3 インタフェースを WAN 側のインタフェースとして設定していきます。この lan3 インタフェースにプロバイダーの持つ IP アドレスが設定され、インターネット側と通信が可能になります。

最初に lan3 インタフェースに IP が設定されていないことを確認します。

> show status lan3
LAN3
説明:
IPアドレス:
イーサネットアドレス: 00:a0:de:66:17:0b
動作モード設定: Auto Negotiation (Link Down)
最大パケット長(MTU): 1500 オクテット
プロミスキャスモード: OFF
送信パケット: 0 パケット(0 オクテット)
IPv4(全体/ファストパス): 0 パケット / 0 パケット
IPv6(全体/ファストパス): 0 パケット / 0 パケット
受信パケット: 0 パケット(0 オクテット)
IPv4: 0 パケット
IPv6: 0 パケット
>

IP アドレスの欄が空っぽですので lan3 に IP が設定されていないことがわかります。

ここで、lan3 とプロバイダー側のインタフェースを LAN ケーブルで接続します。我が家のインターネット環境は、マンションの壁に LAN ポートがありますので、これと lan3 を LAN ケーブルに接続します。

そして、lan3 の IP 設定をプロバイダーの DHCP サーバから取得するように設定します。

> ip lan3 address dhcp
エラー: このコマンドは管理レベルでのみ使用できます
>

あ、何も考えず実行すると権限がないってことで弾かれるんですね。シスコでいうところの enable コマンドが必要なようです。調べてみると、administrator コマンドというのがありましたので実行します。

> administrator
Password:
#

プロンプトが管理権限っぽく > から # に変わりました。これで lan3 の IP を DHCP で設定するコマンドも入るでしょう。

# ip lan3 address dhcp
#

コマンドが入りました。DHCP サーバから IP が取得できるかどうかを確認します。

# show status lan3
LAN3
説明:
IPアドレス: (DHCP)
イーサネットアドレス: 00:a0:de:66:17:0b
動作モード設定: Auto Negotiation (Link Down)
最大パケット長(MTU): 1500 オクテット
プロミスキャスモード: OFF
送信パケット: 0 パケット(0 オクテット)
IPv4(全体/ファストパス): 0 パケット / 0 パケット
IPv6(全体/ファストパス): 0 パケット / 0 パケット
受信パケット: 0 パケット(0 オクテット)
IPv4: 0 パケット
IPv6: 0 パケット
#

上記 IPアドレス の欄に (DHCP) と表示されています。これはまだ IP が取得・設定できていない状態です。ip lan3 address dhcp コマンド投入後、数秒で IP 設定は完了しますのでそんなに待たされることはありません。IP の取得に成功すると下記のようになります。

# show status lan3
LAN3
説明:
IPアドレス: 192.168.10.26/24 (DHCP)
イーサネットアドレス: 00:a0:de:66:17:0b
動作モード設定: Auto Negotiation (100BASE-TX Full Duplex)
最大パケット長(MTU): 1500 オクテット
プロミスキャスモード: OFF
送信パケット: 4 パケット(804 オクテット)
IPv4(全体/ファストパス): 0 パケット / 0 パケット
IPv6(全体/ファストパス): 1 パケット / 0 パケット
受信パケット: 3 パケット(702 オクテット)
IPv4: 2 パケット
IPv6: 0 パケット
#

192.168.10.26 の IP が設定されました。送信パケットなどのカウンターがゼロから増え始めているのも確認できます。

我が家のインターネット環境ではグローバル IP が付与されない形になっています。キャリアグレードNAT というやつですね。これではのちのち不都合が出てくる可能性があるので、グローバル IP を付与してもらえるようプロバイダーにオプションプランを申し込む予定です。

ルーティングテーブルも確認してみましょう。

# show ip route
宛先ネットワーク ゲートウェイ インタフェース 種別 付加情報
default 192.168.10.231 LAN3 temporary
192.168.10.0/24 192.168.10.26 LAN3 implicit
#

default と書かれている行がデフォルトゲートウェイを表します。192.168.10.231 がデフォルトゲートウェイの IP です。DHCP で IP を取得する設定をするだけでデフォゲも設定ができています。インターネット側と疎通できるかどうか適当な IP で ping を打ってみます。

# ping 8.8.8.8
8.8.8.8から受信: シーケンス番号=0 ttl=54 時間=3.805ミリ秒
8.8.8.8から受信: シーケンス番号=1 ttl=54 時間=3.015ミリ秒
8.8.8.8から受信: シーケンス番号=2 ttl=54 時間=2.943ミリ秒
8.8.8.8から受信: シーケンス番号=3 ttl=54 時間=2.944ミリ秒
8.8.8.8から受信: シーケンス番号=4 ttl=54 時間=3.376ミリ秒

5個のパケットを送信し、5個のパケットを受信しました。0.0%パケットロス
往復遅延 最低/平均/最大 = 2.943/3.216/3.805 ミリ秒
#

グーグルの DNS サーバに ping を打ってみました。0.0% パケットロスということは、パケットロスがなかったということなので、グーグルの DNS サーバから返事(ICMP reply)が帰ってきていることが確認できました。

これで WAN 側インタフェースの設定は完了です。save コマンドでコンフィグを保存しておきます。

# save ?
入力形式: save [ファイル名 [コメント]]
ファイル名 = ‘0’-‘4′(内部)
説明: 管理ユーザにログインしてから変更した設定内容を不揮発性メモリに
書き込みます
# save
セーブ中… CONFIG0 終了
#

最後にコンフィグを確認します。

# show config
# RTX1100 Rev.8.03.94 (Thu Dec 5 19:06:16 2013)
# MAC Address : 00:a0:de:66:17:09, 00:a0:de:66:17:0a, 00:a0:de:66:17:0b,
# Memory 32Mbytes, 3LAN, 1BRI
# main: RTX1100 ver=f0 serial=N1A148606 MAC-Address=00:a0:de:66:17:09 MAC-Addr
ess=00:a0:de:66:17:0a MAC-Address=00:a0:de:66:17:0b
# Reporting Date: Dec 14 22:16:13 2014
ip lan3 address dhcp
#

シンプルです。ip lan3 address dhcp の1行だけ追加されていますね。次回は LAN 側の IP 設定を行っていきます。

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