【ハードウェア再考】Spresense でトレイルカメラを作るための組み合わせ
前書き
Spresense でトレイルカメラを作る!に取り組んでいてさっそく失敗 (勘違い) が見つかった。
ハードウェア選定が間違っていた。どうやら Spresense 拡張ボード (LTE 拡張ボードじゃないよ) は不要のようだ、ってことに気がついた。
Spresense 拡張ボードはこれです。↓
ひっくり返したところ。↓
これが実は不要だったってことに気がついたわけです。
※ Spresense 公式ドキュメントは、こちらのページ で説明されています。
あらためて必要なハードウェアについて、頭の整理のために書いておく。
使用する Spresense ハードウェア
トレイルカメラは複数個作る想定でいるので、買い増しを続けていくことになる。新たに以下を購入した。
- Spresense メインボード (CXD5602PWBMAIN1)
- HDR カメラボード (CXD5602PWBCAM2W)
- LTE 拡張ボード LM2 (CXD5602PWBLM2JEA)
以上が Spresense のハードウェアである。
LTE 拡張ボードに MicroSD カードを挿入できるスロットがあることに気がついた (これ、知らなかった) ので、そのためだけに必要だと思っていた拡張ボード (CXD5602PWBEXT1) は不要という判断になった。
以下が Spresense 以外のモノ。
- モノポールアンテナ (TAOGLAS / TG.09)
- 焦電型赤外線センサ (Panasonic / EKMC1601112)
LTE 拡張ボードは 2 種類あるよ
LTE 拡張ボードには LM1 と LM2 という 2 種類がある。LM1 がボードにアンテナが搭載されているもので、LM2 はアンテナが搭載されていないボードになる。このため LM2 の場合は別売りのアンテナを買わないといけない。だからモノポールアンテナを購入した次第。
オンボードのアンテナよりも別売りのアンテナを使ったほうが普通に考えて電波の検知は良くすることができるので、電波が弱い場所で使う場合にはアンテナが搭載されていない LM2 を選択する必要があるでしょう。
電波の検知が弱いと通信時間が長くなることが考えられ、これはイコール電池の減りが早くなるということでもあります。ここまでを考慮して LM1 にするか LM2 にするかを考える必要があります。「アンテナがボードに搭載されている LM1 のほうが安く済む」などと安易に考えてはいけないと思う。最終的には現場でのテストが必要であります。
そして、アンテナを購入してそれが手元に届いてから気がついたのだが、このアンテナと LTE 拡張ボードを接続するケーブルが別途必要であることがわかった。w
アンテナ接続用ケーブルについて
さてさて Spresense の LTE 拡張ボード (LM2) とアンテナってどんなケーブルで繋げば良いのだ?から調べていくことにした。
まずは、アンテナ側と LM2 側のコネクター形状を把握しようと思った。調べてみると以下のコネクターであることがわかった。
- アンテナ側:SMA オス
- LM2 側:U.FL
アンテナ側のコネクターの SMA というのは SubMiniature version A という名前らしい。全然頭に入ってこない名前だ。w
まあそれは良いとして SMA にはオスとメスのコネクター形状があって、購入した TG.09 というアンテナはオスのコネクターだ。だからケーブルには SMA メスのコネクターがついている必要がある。
以下が購入したアンテナ (TG.09) です。
SMA コネクター (オス) 部分を拡大した写真です。真ん中にピンがあるのでオスであることがわかります。
LM2 側のコネクターは U.FL と言い、これは何かの略称ではなく単にこういう名称のようだ。ヒロセ電機が開発したものらしい。目視でこのコネクターを見てみると 1 mm くらいの大きさに見えます。とても小さいです。
以下は Spresense メインボードと LTE 拡張ボード (LM2) と HDR カメラボードを組み合わせた写真です。
裏表ひっくり返した写真です。
LM2 の裏面です。赤丸 のところが U.FL コネクターです。
この U.FL コネクターと、アンテナの SMA オスを接続するケーブルが必要になるわけです。
そしてこのケーブルですが、「○○ケーブル」といったわかりやすい名称がないようで表記がマチマチです。「U.FL to SMAメス変換ケーブル」のように “変換” というキーワードで説明されることが多いようです。
適当に検索して以下を購入しました。
ケーブルの右端の端子が SMA コネクター (メス) で、左端の端子が U.FL コネクターです。
以下が SMA コネクター (メス) を拡大したところ。ここがアンテナと接続される。
以下が U.FL コネクターを拡大したところ。ここが LM2 と接続される。拡大表示していただくとわかりやすいと思う。
購入したケーブルは以下で、スイッチサイエンスで買った。
- SMA/u.FLコネクタ変換ケーブル (adafruit / SMA to uFL/u.FL/IPX/IPEX RF Adapter Cable)
購入したお店 (全部ネットで買った)
- Spresense メインボードと HDR カメラボード:チップワンストップ
- LTE 拡張ボード:コアスタッフ
- モノポールアンテナ:MOUSER ELECTRONICS
- 焦電型赤外線センサー:秋月電子通商
- U.FL to SMAメス変換ケーブル:スイッチサイエンス
MOUSER ELECTRONICS だけは海外からの発送になったが関税は掛からなかった。
なんでいろんな店から買ったかと言うと、モノによって価格差が結構あったからです。
現状とこれから
トレイルカメラとして機能させるためには Spresense を乾電池で動かす必要がありますが、当面は電源をパソコンから取る形で開発を進め、ひととおり開発ができたら乾電池で動かすことを考えていきます。
LTE 通信のための SIM カードや料金プランも同様に別途考えます。
また、焦電型赤外線センサーを Spresense メインボードに接続しますが、この接続に使用するケーブルはジャンパーケーブルと呼ばれるもののようですが、これについても後日考えます。