[ThinkPad T60] CPU ファンの交換で音がうるさくなくなったこととパソコンの熱暴走についての考察

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CPU ファンの放熱グリスが劣化している様子。写真中央部のうっすらと灰色がのこっているところが CPU との接触部分。放熱グリスがすり減っていることがわかります。

T60 の音がうるさくて使用に耐えない状況でしたが、CPU ファンを交換することでウザい騒音はなくなりました。

このことからパソコンの音がうるさくなった時には CPU ファンがチェックするべき対象の1つだということがはっきりと理解できました。

また、前回の記事で ThinkPad は熱暴走しやすい弱点があるのではないか?といった疑問を投げかけましたがこれについても触れておこうと思います。

まず「熱暴走」というのは、パソコンの熱が高まりすぎることにより自動的に勝手に落ちてしまう(シャットダウンしてしまう)ことを指しています。熱暴走の結果、それを冷やすためにファンが高速で回転し音がうるさくなる現象になることもありますし、音は気にならないがただ高熱になってしまう現象もあるようです。

私は ThinkPad X201 (Windows 7) も所有していますがどうも後者の現象(音はうるさくないが熱暴走が発生し勝手に落ちる)が何度か発生しています。ただ電源を立ちあげておくだけでは熱暴走状態にはならず YouTube や Hulu などの動画サイトで何かを見たりしていると発生するようです。まあ動画でなくても何らかの処理をパソコンがし始めると CPU が温まり、その熱を逃がすことができず熱暴走を始める、ってところじゃないかと想像しています。で、この熱暴走してしまう原因が CPU ファンであるように感じています。

どういうことかというと、CPU ファンをパーツとして見ると、扇風機のような文字通り「ファン」の部分と、CPU の熱を逃がすための部品である「ヒートシンク」に分かれます。

そして、CPU はヒートシンクと接触することで熱を逃がす構造になっていますが、CPU とヒートシンクの接触箇所にはペースト状の物質(放熱グリスなどと呼ばれる)が塗られています。この放熱グリスが乾いたり劣化することで放熱効果が下がります。その結果として熱暴走が発生したり、熱暴走を止めるために CPU ファンがうるさくなったりといった現象につながります。

だから、CPU ファンの交換ではなく、ファン部分の掃除だけで直そうとした場合、それだけで騒音や熱暴走が直ってしまえばファンの送風機能が悪くなっていたために現象が収まると判断できます。

しかし、ファン部分の掃除だけで直らない場合には、CPU とヒートシンクの接触が悪くなっている可能性、つまり放熱グリスが薄くなったり劣化していないかに原因がある可能性が高いと思います。

パソコンの熱を冷ますために扇風機のようなものをノートパソコンの下に設置したりするような商品がありますが、あれを使って「あんまり効果ないな」と思ったことはありませんか?

それは、いくら外側を冷やそうとしたって問題の根っこ=放熱グリスが劣化しているのをそのままにしていたら CPU 付近は熱いままで冷却効果を発揮することはできないでしょう。

長々と書いてきましたが、パソコンの音がうるさい問題、熱暴走の問題は、その原因として CPU ファンが挙げられるということ、そして CPU ファンの放熱グリスがどうなっているかを確認することが大切だということが言いたいわけです。

今回、僕の T60 は CPU ファンを交換することで騒音はなくなりましたが、ひょっとしたら放熱グリスを丁寧に塗り直すことで直ったかもしれません。だから、交換することができない場合には放熱グリスを買ってきてそれを塗ってみる、というのを試してみても良いと思います。

放熱グリスとは、こういうやつ ↑ です。

T60 の CPU ファンの交換手順については次の記事で書いてみたいと思います。

また、X201 は CPU ファンのファン部分の掃除と放熱グリス塗り直しで熱暴走しなくなるかどうか?などを後日確認したいと思います。

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